【その他】《虐待防止&権利擁護研修・感想共有》 「もし、自分の家族がされたら…」虐待防止研修でスタッフが直面した葛藤と本音
2026年1月の定例会議を行いました。
今月のテーマは**「虐待防止・身体拘束適正化および権利擁護」**です。
今回は、単なる座学ではなく、ある動画を全員で視聴し、ディスカッションを行いました。 その動画とは、Youtubeで公開されている『「〇ぐるよ?いい加減にしろ!」介護士に虐待される高齢女性…助けた人々の温かさに胸が熱く』という社会実験の映像です。
動画の内容は衝撃的なものでしたが、これを見たスタッフから寄せられた感想は、単なる「ひどい」という言葉だけでは片付けられない、介護現場のリアルな現実と葛藤を映し出すものでした。 スタッフの「生の声」を、いくつかの視点でまとめて共有します。
1. 「信じがたい」という怒りと、「ありえる」という現実
感想の中で特に重かったのは、この映像が決してフィクションとは言い切れないという現場経験者の声でした。
「資格がないと感じるほどひどい。でも、実際にあることだとも思う」
「過去の施設勤務時代、日常茶飯事だった。ケアの質より業務のルーティンが優先される環境では起こりうる」
「5割以上の確率であるのではないか。自分の親は絶対に入れたくないと思った」
多くのスタッフが「ショックを受けた」とする一方で、「現場の閉鎖性」や「余裕のなさ」がこうした事態を生む土壌になっていることを痛感していました。
2. 「仕事を増やさないで」の言葉に見る、心の余裕
動画内のヘルパーが発した「仕事を増やさないで」という言葉に、ドキッとしたスタッフも少なくありませんでした。
「自分も忙しさやストレスから『じっとしていて』という感情が生まれ、理性が効かなくなる場面への警戒が必要だ」
「ヘルパー側に心のゆとりがなかったように見える。仕事に入る前に感情をリセットできる環境が必要」
「過去に自分も『時間は自分のもの』と考えていた時期があったかもしれないと反省した」
虐待は個人の資質だけの問題ではなく、**「職員の環境」「心の余裕」**が失われた時に忍び寄るものであるという共通認識が生まれました。これは、法人としてスタッフを守る環境作りの重要性を改めて突きつけられる意見でした。
3. 「自分の家族だったら」という絶対的な防波堤
今回の研修で最も重要なキーワードとなったのが、**「自分の大切な人ならどうするか」**という視点です。
「自分の身内がされたら…という視点に立ち返ることが、一番の自制になる」
「家族の立場で見れば腹が立ち、二度と頼まない。この感覚を忘れてはいけない」
「実際の現場で似た経験があり、家族として本人の意思を尊重してほしいと切に願う」
また、進行役からの指摘にもあったように、「外部の人に見られたらまずいから気をつける」のではなく、**「自分自身の感覚として『ひどい』と感じる心(センサー)」**を持ち続けることが何より大切です。
4. 勇気ある行動と、私たちの決意
動画内で虐待を止めた通りがかりの人々の行動に、多くのスタッフが感銘を受けました。
「自分も勇気を出して声をかけられるようになりたい」
「介入した若者を見て、日本も捨てたものではないと感じた」
「もし現場で同僚がそうなっていたら、チームとして解決しなければならない」
まとめ
支援現場では感情が摩耗しがちですが、「何か違う」と感じるそのセンサーを大切にしましょう。常に「自分の家族がされたらどう思うか」を判断基準に、初心を忘れず業務に向き合っていくことが重要です。
スタッフ全員がこの問いに向き合い、熱い感想を出してくれたことを誇りに思います。
今後も、利用者様の尊厳を守ると同時に、スタッフが心に余裕を持って働ける環境作りにも尽力していきます。
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